次に、自然環境の面からも日常的な生活環境の面からも一体的な圏域として認識しやすいこの「環境圏」という単位でその地域の特性を捉えてみました。つまり、地域の健康診断です。
診断項目としては、従来の市町村別や県別の統計データを環境圏というくくりの中で再集計する作業に加え、地域の個性を示すものとして、「米や大豆など食糧の自給率」や「木材自給率」といった指標を設定しました。以下に示したグラフからは、不知火海環境圏がこれから自立的な生活圏を形成していくのに、十分な可能性を持った地域であるということがわかります。
このようなデータからわかるように、海からふるさとを眺めることによって、辺境が辺境でなくなったり中央が中央でなくなったりします。これまでの地域政策や都市計画は、高々ここ数十年の都市化の動きを軸に組み立てられてきたものであって、今後も永遠に続けられるものではありません。海を中心に地域を捉えれば、都市圏ではなくて環境圏というものがより基盤のしっかりしたものとして、我々の視野に入ってきます。都市文化ではなくて環境文化が、都市経済圏ではなくて環境経済圏というものが見えてきます。今後、地域というものはこのような視点から組み立て直されることになるでしょう。私たちのパラダイムはすでに具体的な形としてシフトしています。
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